「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

高齢社会の透析医療

人工腎臓による慢性透析療法を新たに導入される患者は年間三万人で、その平均年齢は六十五歳と、透析医療は高齢者医療の色彩が強くなっています。

高齢の透析患者は、腎臓病以外の合併症も多いため、総合的医療が必要です。また患者の高齢化は必然的に介護度の重度化をも意味します。そのため、通院困難や社会的入院といった問題も増加しています。

介護保険制度が導入されたにもかかわらず、在宅医療が困難なため、入院を余儀なくされる患者は少なくありません。多くの透析施設では、社会的入院に関する問題が解決されていないようです。

この現状を打開するためには、透析室が併設された療養型病床群や高齢者向け病院の増床、透析施設の複合施設化が急務と思われます。