「健康トピックス」
北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中
〜これ「いつのまにか骨折」？ 〜
「私、最近身長が縮み、背中が曲がってきました。『いつのまにか骨折』ですか？」と聞かれた患者さんがいらっしゃいました。
レントゲンやCT検査をすると、確かに背骨に骨折を認めました。
これは骨粗鬆症が原因で、発症したものです。
骨粗鬆症とは、骨量の低下と骨組織の微細構造の異常から、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患です。
転倒などのけがをしたときのみならず、日常生活の動きだけでも骨折する場合があります。
特に背骨の骨折は、転倒していなくても発症することがあり、年齢が原因の痛みだと思われがちです。
最近、背中が曲がったり、身長が縮んだり、あるいは腰が痛いなどの症状があれば、俗に言う「いつのまにか骨折」の可能性があります。
骨折部位は背骨だけでなく、大腿骨筋位部(股関節部)にも起こります。
大腿骨骨折の場合は歩行困難となり、手術をしても以前のようには動けなくなったり、寝たきりになったりする方もいらっしゃいます。
私は大丈夫と思っていても、実は骨折をしていることもあり得るのです
整形外科 医長 近藤 毅
