「健康トピックス」

北國新聞 ”健康ノート”、”丈夫がいいね”、”健康よもやま話”
金沢有松病院分掲載中

〜骨量測定で寝たきり予防〜

当院でも連日、骨粗鬆症検診の患者さんが来院されています。
骨粗鬆症とは、骨量の低下と骨組織の微細構造の異常から、骨の脆弱性が増大する疾患です。
このことから転倒などの外傷だけでなく、日常生活動作だけでも、いつの間にか骨折する場合もあり得るのです。

骨折部位で多いのは、大腿骨近位部骨折、脊椎椎体骨(背骨)骨折、橈骨(手関節)骨折、上腕骨近位部骨折等があげられます。

骨折した患者さんは、入院となり、手術やギプス、コルセット等による治療をします。
その後、リハビリテーションが必要となりますが、特に大腿骨骨折や脊椎椎体骨骨折の患者さんは、これを起点に筋力・関節可動域・平衡感覚の低下から、寝たきりとなってしまうこともあるのです。

現在、厚生労働省の統計では、寝たきりとなる主な原因1位が脳血管疾患、2位が骨粗鬆症による骨折や転倒となっています。 将来の寝たきり予防のために、骨量測定をお勧めします。

(北國ドクタークラブ会員・金沢有松病院 整形外科 近藤 毅)